平成19年度 狩猟日記 その4
−大分県は本年より全域でメスジカ可猟・頭数無制限です-



出猟日 1月13日 (日曜日)
時 間 09:00〜16:00
場 所 祖母・傾山系
猟法 グループ猟
天 候 雨のち晴れ
使用銃 Remington M870
銃身 26in・平筒
使用装弾 なし 
猟 果
イノシシ 1頭 (グループ猟での猟果)
せっかくの3連休だが、昨日は午前中まで雨で中止になった。今朝も少し降ったようだが、予報では晴れると言っている。M師匠は電話したときにチラッと言っていたが、現地に泊っているようで無線には出ない。Kさんと合流し山へ向かう。

いつものコンビニで待機していると「酒屋」方面の足見を指令された。Kさんと共に移動し観察すると、シシが雨の後に抜けている。無線で報告するとAコープに集合せよとの事だ。駐車場で各自の足見の結果を検討し、Hさんの里芋畑方面をすることになった。80kgオーバーの大物の足があるそうだ。コンボイを組んで移動し、それぞれの待ちに付く。私は去年待った「銀杏」よりも一つ奥の待ちに付いた。すぐ目の前の笹林がイノシシの寝屋だという。気配を消して静かに待機する。

待ちが完了すると勢子さんが少し先から犬を放す。しばらくして私の前の笹林に犬が入った。そしてすぐに本鳴きを始めてガサガサと音源がこちらに向かってくる!緊張して挙銃しているが出てきたのは犬であった。鈴を付けてないので危ないよ・・・ 本命は笹の中を走り、尾根を越して遠くまで行ったようだ。銃声が2発聞こえて無事に止めたと言っている。大きさは40〜50kg位だそうだ。本命の大きいのがいるはずなので、そのまま最後まで勢子さんがかき回したが、次が出てくることは無く終了。倒した獲物を搬出に行くとこれがまたビックリ!丸々と肥えた若シシで80kgは越えている!追っていたのはこのシシだww だが、獲物が居るのはガケの下で引き上げるのはかなり苦労しそうだ。ここで凄いアイテムが登場。木に滑車を取りつけロープをながーく伸ばし、軽トラで引っぱって無事引き上げた。林道のそばで良かった。

少し先の広場に集合し昼食をとる。当初の予定は今やった所の反対側を攻めるはずであったが、大きく移動してHさんの家の上をやることになった。私の配置は鳥小屋のすぐ脇、畑の下だ。勢子長より獲物出没ポイントを3箇所教えられた。だが、一番撃ちやすい場所は矢先に鳥小屋が入るので少し下に移動して全ての場所が見える位置に付いた。各配置が完了して私のすぐ上から犬をかける。すぐに鳴きだして下に降った。少しして発砲音が二発、3頭出て大きなオスに当たったと思うが囲いから抜けられたと言う。血は引いているみたいだ。二頭はまだ囲いの中だ。そのまま犬に追わせる。しばらくしてすぐ近くで犬が本鳴きを始めた。私の方に向かっているらしい。挙銃して待機しているとすぐ上で大きな音がした。畑を抜けた大きなシカが畦に降りたのだ。そのまま笹藪の中に飛んでいく!おお慌てで安全を解除し3発発砲!だが、獲物ばかり見ていてちゃんと狙っていなかったので全弾ハズレ。シカの頭の横にある木に命中して派手にエグレるのだけが見えたorz 久々に見る立派なツノだったな・・・ 一旦犬を回収し私の現場検証が始まる。耕されたフカフカの畑を飛んできたので足音がせずにきずかなかったのが敗因だ。畑が見渡せる場所に居ればなんなく迎撃できたろうが、下の獣道から出られると矢先に鳥小屋がある為に畑が見渡せない所に陣取ったのだ。しかし、慌てずに狙って撃てば倒せた確立は高い。焦りは禁物と言うことだ。 

先ほど半矢になったシカに犬をかけてみるとこになった。ぐるりと囲んで犬と勢子さん突入。私は下の山道に降りて獲物を待つ。血の後を付けていた勢子さんから獲物はすでに囲いを抜けていると連絡。犬がかなり下のほうで鳴きだした。車まで走っていき、大急ぎで先回りをする。だが、この辺は一度も来たことが無いので分からない。GPSの地図と犬の鳴き声を頼りに走る。獲物がイノシシにすり変わったと連絡。藪で上手い具合にシカから変わったようだ(驚)だが、囲いができていないのでどんどん走られる。結局、犬は追うのを止めてしまい回収となった。残念。

一人で犬の鳴きを頼りに走ったので完全に皆とはぐれた。GPSを信じて軽トラがやっと通れるコンクリ道を進んだりして無事に知った所まで出た。GPSが無かったら完全に迷子だったな・・・

勢子長の家に行き、解体して解散。今日はシカを撃ち外してしまいとてもグンニョリだ。とっさに狙って撃つ事に慣れないとダメだと感じた。



出猟日 1月19日 (土曜日)
時 間 10:00〜18:30
場 所 祖母・傾山系
猟法 グループ猟
天 候 晴れ
使用銃 Remington M870
銃身 26in・平筒
使用装弾

なし

猟 果

イノシシ 2頭 (グループ猟での猟果)
車のエンジンをかけるとすぐにNさんから無線が入った。国道10号線は事故のため渋滞しているらしい。別ルートで向かうとの事だ。M師匠を呼ぶが応答が無い。Nさんによると今日は仕事らしいとの事だ。なんかいつもと違う朝だ。

山には雪が残る

定刻に現地着。勢子長の家まで上がり焚火を囲んで暖まる。今日は集まりが悪い。無線は静かだいつもはワイワイしゃべってるのに? ポツポツ連絡が取れ、集まってきたが、結局出席者はいつもの半分で寂しいかぎりだ。人数が少ないので小さな所しか狙えない。少し遠征することになった。私はまだ未踏の土地である・・・

30分ほどで移動完了。分かれて足見を行う。私はMOさんに付いて地形や獲物の出るポイントなどを教えてもらう。大きなシシの足が上に登ってっているが反対からは抜けていない。各自の情報を総合して最初は下の橋付近をやることになった。私とKGさんは田んぼの中の広い待ちを担当。今日はライフルマンが一人も居ないので心細い。犬を入れるとすぐに鳴きだした、一旦降って再び登った所で勢子のHさんが一発でシトメタ。30Kgらしいが加勢に行く。銃声がした方向とGPSを駆使して現場着!GPSは本当に頼りになる!! 獲物は私の軽トラに積んで待ちに戻る。もう少し下までかき回すそうだ。・・・だが獲物はこれ以上でないので終了。お弁当タイムである。

今度は朝見た電波塔をやる。私は見通しの良いホダ場に付いた。犬を入れてしばらくして鳴きだした。しかもマクられたとの事で大物イノシシに決定!しばらく追い回して、勢子さんが一発発砲。笹藪がひどく人間がなかなか進めない所で犬が囲んで動きを止めた。血を引いていたので動けなくなったようだ。だが、早く行かないと犬が切られるかもしれない。我々が先回りしようとするが待ちは解くなとの事。ヤキモキしながら待っていると、止めたとの連絡がありホッと一息。犬も全部居そうなので獲物の回収に向かう。

止めたのは道から遠い場所で、谷を降り尾根を越えてやっとたどり着いた。しかも具合が悪くなり右脇から背中にかけ刺すような痛みが広範囲にある。困った・・・ 何とかシシを引っ張るが限界で谷に下ろした所でギブアップ。犬のリードだけ手にする。何とか道まで上がり、シシを軽トラに乗せ、犬を親方に渡す。小指と薬指に痺れが出てきた orz

ポイントDに移動し、痛み止めを追加で飲んで解体して解散。運転がキツイので休み休み3時間もかかって帰宅。疲れた・・・ 明日は雨のようだからお休みだ。




出猟日 1月26日 (土曜日)
時 間 8:30〜19:00
場 所 祖母・傾山系
猟 法 グループ猟
天 候 晴れ
使用銃 Remington M870
銃 身 26in・平筒
使用装弾 FEDERAL POWER-SHOK RIFLED SLUG 3発
猟 果
イノシシ 4頭 (グループ猟での猟果)
無線で足見する場所を決めながら猟場着。私は「KS」の足見を行うが動きは無い。途中でKさんと合流し上に移動。途中で田んぼに出ているキジを見つけたが、発砲寸前に竹林に走られた。ちょっとションボリとしながらM師匠と合流。集合場所のポイントDの広場へ向かう。

各員の持ちかえった情報を検討し、小学校の方向に入っているそうなのでそちらのほうに移動。私はいつもの小学校近くの谷である。全員の配置が完了して犬を投入して少し置いて鳴きだした。間髪入れずに2発の発砲音。大きいのから小さいのまでゴロゴロ飛び出してきて勢子さんが撃ち掛けたそうだ。血を引いているそうなので追ってみるそうだ。レールの待ちで発砲音がした。40kgを止めたそうだ。シシが多すぎてどこから飛び出すか分からないので各員注意するように通達がある。私は地面が濡れて冷たいので一升瓶をいれるP箱を持ってきて座って待機である。

勢子さんは3つに分かれ獲物を追跡する。血を引いているシシは足を飛ばしているようだがつかまらないそうだ。銃声は聞こえなかったが一頭止めたと連絡が入る。

しばらくして枝を踏み折る小さな音がした。音源方向を注意していると20kg位の小さなシシがトコトコ歩いてくるではないか!時折、止まって辺りを伺いながら向かいの尾根から降り、谷を登るコースをとっている。止まるときは上手い感じに木に隠れて撃てない。近くまで通るのを銃口で追跡するが、暗いためか妙に照星が見にくい。一番姿を晒した瞬間に発砲!だが、木に当たり獲物は無傷だ。小走りに谷を上がるので更に発砲!だが転げない。3発目も撃つがそのままUターンして元来たほうに戻ってしまった。無線で大きさと進路を通報しうなだれる・・・orz 
何でこの程度を外すかな・・・

2時方向より現れ、9時へ進み反転

初矢は距離20mほどで絶対に当たると思って撃ったのに・・・ 二発目も落ち着いてリカバリーしたのにギリギリで当たらず地面に大穴を開けた・・・ 3発目は慌てて撃ってハズレ。。。

ヽ(`Д´)ノ ウワァァン!!

外した痕跡が・・・

一気に自信喪失でグッタリだ。無線で連絡があり、逃走方向で待ちにかかり小シシは無事に捕獲された様だ。

逃走先で無事確保された小シシ

そのまま勢子さんがグルグル混ぜたが、ポイントD方面に幾つか抜けたそうなので待ちを張りなおすことになった。

広場に集合し、素早く昼食を取って各待ちに移動。私はいつものようにポイントD下の待ちに移動する。ここは無線が届かないのでとても寂しい。寒い中、ジッとこらえて3時間経過。待ちを解除して獲物の搬出を手伝えと無線が入った。向かってみると、さっきと同じようなサイズのシシが谷で倒れていた。


谷で捕獲した小シシ

サクサクと引き出してポイントDへ移動。

解体の準備をしていると次々にシシが運ばれてくる。2頭の毛むしりと腹抜きをした所で中に移動。骨抜きと分割に回る。小さいのをバラシ終わって息をつく暇も無く大物が運ばれてきた。終わってみると2時間経過し外は真っ暗になっていた。翌日の打ち合せを軽くして解散となった。





出猟日 1月27日 (日曜日)
時 間 8:30〜19:00
場 所 祖母・傾山系
猟 法 グループ猟
天 候 曇り時々晴れ
使用銃 Remington M870
銃 身 26in・平筒
使用装弾 FEDERAL POWER-SHOK RIFLED SLUG 1発
猟 果
イノシシ 1頭
シカ 2頭 (グループ猟での猟果)

昨日の打ち合せでは本日はシカの多い山岳部を攻めるらしい。上に上がる前に、コンビニで合流したKNさんと一通り足見をする。無線で連絡があり、県道沿いの広場に集合する。説明を聞くといつもの3倍以上の広さを囲んでやるらしい。待ちを決めると、私は一番遠くて高い場所に配置される。M師匠と車で大きく移動して、トンネル手前から山を上がる。この前オス鹿を迎撃した地点に到着。地図を見ると改めて広く囲んだなと感じる。

我々の待ちが完了したところで犬を投入。師匠より獲物が出ても、ここまで来るのにかなり時間がかかる事と、ここは360度どこから獲物が来るか分からない旨を注意される。尾根に立って左前を攻めるそうだが気が抜けない。

ヒノキの根元に座っていると、近くで銃声がした。少し下のGさんの待ちだ。鹿10頭ほどの大群がいて撃ち掛けたという。一頭半矢ぽいとの連絡だ。私も息を潜めて獲物が抜けないよう警戒する。

葉が擦れる音がして右下を見るとメスジカが飛び出した!獲物が見えず、一旦降って尾根を登り出した所で発砲!だが元気良く飛んでいった・・・ また迎撃率下げたorz

Gさんの待ちからは、またまた発砲音がする。鹿がウヨウヨ居るみたいだ。だが私の方には流れてこない。勢子さん達は麓のほうでシシを出して追いかけているようだ。当然犬の鳴きは聞こえない。日が照ってきたので暖まるために数メートル移動すると、100mほど右下を小さなシシが数珠つなぎになって4頭ほど小走りに移動している。KGさんの待ちに向かっているので注意するよう伝える。

M師匠より獲物が裏側をこちらに走っているとの事で挙銃して待機。足音が近づいて来たが、谷の底を木々に隠れて移動したようで姿は見えずに消えていった。すこしして、待ちの外から小さなシシが2頭尾根を登って師匠の方向に移動している。矢先が危険で、ここからは撃てないので無線で通報。

お昼を回った。ベストに忍ばせていたオニギリを食べ、麦チョコをおやつにしながらジッと待つ。M師匠の方で一発の発砲音。何か止めたようだ。

犬が裏側に回ったので尾根を50mほど移動。谷底を大きなシシが4頭移動するのが見えた。すぐに無線で位置、進路等を通報。勢子さんが移動して犬をかけるらしい。だが、少しして発砲音!Gさんが一番大きなシシを止め、残りは待ちの中に戻ったという。

勢子のGRさんより犬が切られたので一度離脱し、お医者に預けてくるとの連絡。後ろ足を大きくやられたらしい。大きなオスシシが居るようだ。

そんなこんなでバタバタしていると、犬の回収が始まった。私は待ちを解いてM師匠が居る地点まで移動。獲物は深い谷底に居ると言う。地図で確認するとめまいがした。絶壁なので引き上げることは不可能。下ろすにしても道路まで延々運ばなければならない。しかもかなり急な場所がある・・・ 解体して部位だけ担ぎ上げることを提案したが却下された。2人でゼーゼー言いながら下ろす。無線でRGさんを呼んで途中から3人になり力を合わせて下ろす。途中で何度か目の前が真っ暗になりながら1時間ほどで勢子さんと合流。道を切り開いてくれ、なんとか道路まで運び出せた。 この前の13頭獲った時よりもキツイ搬出だった・・・

山の反対側に出たので迎えに来てもらって車まで移動。今度は一頭行方不明の犬探しだ。マーカーの電波を頼りに少し手間取ったが無事回収。時間は15時を回っているが、もう一戦するかどうか無線で議論する。しかし、メンバーの大半が獲物の搬出などで疲弊しきっており、解体することに決定。ボロボロに疲れている私はホッとしながら勢子長の解体場まで移動。

必死になって運んだ鹿はすでにズル剥け

私が見た谷底のシシは一頭確保

ササッとお肉にして解散となった。いつもより1時間ほど早い。激しく疲れたので帰投途中、清川の道の駅で桃ソフトクリームを食べて休憩してのんびり帰った。
(以前に比べ味が落ちた?)イノシシは今までで一番数を見た日だが、発砲したのは鹿に一発だけ。なおかつ外してしまったとあっては問題だ。やはり、一度御禁制となったあのHR計画を実行せねばならないのか?