手作り味噌を作ろう!
− 初めて味噌作りに参加 −


毎年恒例となっている味噌の仕込みがあると言うことなので、緒方町の勢子長の家までやって来た。
猟期中泊めてもらう際に頂いていた、美味しい味噌汁に使用している味噌はすべて自家製なのだ。
知識としては知っていても、実際の味噌造りに参加するのは初めて!
各家庭の分、まとめて数百キロを一気に二日間にわたって仕込むというので、思いっきり楽しませてもらった。

浸水

前日に大豆をよく洗ってタップリの水に浸し充分に吸水させる。
地元産の大豆100%の安心材料だ。
写真に写っているのは翌日仕込む分の大豆達である。

茹で方開始!

1mほどの大鍋に移して茹で始める。
コンロは200Lドラム缶で作られており、燃料は薪である。


泡ブク

沸騰する頃になると泡がモコモコと出てくるので、オタマ等で排除する。
これがドンドン出てくるので何度か泡取りをする必要がある。

豆が踊る

沸騰して豆が対流する。
余り品質のよくない大豆の場合は、この時に皮が剥がれるそうだ。
今回使用した豆は、完熟で高品質なので皮剥げはほとんど無かった。

水を補給

長時間煮ているので水位が減ってくる。
ヒタヒタになるように、数回給水する必要がある。

良い色になってきた

焦げ付かないように定期的に巨大なヘラで混ぜる。
そろそろ飴色になってきて柔らかくなった。もう一息だ。

茹で工程終了!

6時間ほどで、ふっくらと茹で上がった。指で簡単に潰せればOKである。

おやつ

茹で上がった大豆は深みのある甘みとうま味があり、おやつに少し食べてみる。
砂糖と醤油を少しかけると素朴だが美味しい!

湯切り

勢子長が茹で上がった豆をザルで漉していく。
この時でる煮汁は後で使用することになるので捨てないように注意!

作業台設置完了

手前の方は大豆を擂り潰す電動ミンサー区画。
奥のビニールを敷いているのは冷却と攪拌区画である。
半切りの竹はこぼれ落ちないようにする防波堤の役目を持つ。

擂り潰す

電動ミンサーを使ってどんどん潰していく。
こんな便利な機械のない昔は、臼と杵で潰していたらしい。

擂り潰された大豆

定期的に樽を回して均一に落ちるようにしてあげる。
千切れたスパゲッティーのような感じだ。

練り

先ほど分けた大豆の煮汁を少しずつ入れながら練っていく。これがなかなか力のいる大仕事!
汗をかきながら頑張って、まんべんなくベチャッとなれば終了。


作業台に広げる

樽を抱え作業台にひっくり返し、均一に広げる。
竹の防波堤のちょうどよい高さなど、作業性が良くて感心した。

冷却中

大型扇風機で風を送って一気に冷やす。
熱いままでは麹菌が死んでしまうので、しっかりと冷却する。

塩を混ぜる

沖縄の塩(いわゆる島マース)を投入。

麹を投入

続いて米麹・麦麹をザバーっと投入。
麹は日田の醸造元から取り寄せているらしい。

混ぜる

ムラがないようにしっかりと混ぜ合わせる。
私もお手伝いしたが、これが意外に楽しい。
硬さがちょうどよいのでお城とか作るのに良い感じw

お団子作成

混ざったところで、おもむろにお団子を作っていく。
大きさは適当でよい。

全部団子にする

ペタペタと全部団子にする。粘土遊びのようだw

叩き付ける

殺菌した樽を足下に置いたら、手首のスナップを効かせ叩き付ける。
空気を入れないための工夫なので、遊んでいるわけではないw

塩をまぶす

しっかりと空気を追い出して、表面を平らに均したら塩を振りかける。
雑菌の繁殖を抑えるためである。

ペーパーを敷き殺菌

さらにキッチンペーパーを敷いて、アルコールスプレーをして殺菌。

完了

この上からおし蓋と、重しをして寝かせればOK。
樽にビニールを入れると隙間ができてカビが生える派と、そのままの方がカビが生えない派があるようだが、どっちが正解かは不明。
各人の好みでOK!

・・・棺桶

どっからどう見ても昔の棺桶を運んでいるようにしか見えない _| ̄|○

全部で3樽仕込んでこの日は終了。
このまま勢子長のお家に泊めてもらったヽ(´∀`)ノワーイ

翌日の朝

時間は午前5時半・・・
眠い目を擦りながら外に出ると、すでに釜には大豆達が仕込まれており湯気が上がっていた・・・

何でも勢子長は4時位から始めたらしい (゚д゚ )

4つ鍋

本日は昨日よりも多い4つの鍋が稼働中。
桜が満開なのに、霜が降りて軽トラのシートはバリバリに凍っていた。
でもここでは大火力なので熱い。釜を混ぜる時はズボンが燃えるのではないかと言うほど本当に熱い。

昨日と同じように頑張ってお昼すぎには全部仕込みが終わった。

一年熟成

一年間熟成した物がこの樽である。
芳醇な香りが漂っており、少し舐めると口いっぱいにうま味が広がる。
発酵調味料とは素晴らしい物である!

お土産!

二日間、凄い御馳走を頂きお世話になったのだが、帰りには昨年仕込んだ味噌をお土産にもらった。(絶品イノシシカレーも!)
貴重な体験をさせて頂き、お世話になりっぱなしで感謝でいっぱいだ!
とても楽しい春の行事であった。できることなら毎年参加させてもらいたいと思った。


※一般家庭ではこんな大規模ではなく鍋とボウルさえあれば簡単に味噌が造れます。
 手作り味噌作りキット ←オススメ!
 樽までセットになったキット←お手軽だけど大豆がすでに加工済み


もどるよ〜