平治(ひいじ)岳

− 閑散としたミヤマキリシマのメッカ −



久住山系でミヤマキリシマが一番綺麗な山はどこか?と聞かれたら、答えは殆どの人が平治岳であると答えるであろう。
最盛期には山はピンクに染まりその花を求めて非常に多くの人が訪れる。だが、花の時期以外は訪れる人も少なく
静かな山であるという。一度登ってみたい山の1つであったので梅雨の晴れ間を利用して訪れることにした。

登山口

林道の途中から一般車は通ることができないが、手前の有料駐車場(1台千円)と先の広い路肩に15台くらい止めることが出きる。そこに車を置き林道を少し歩くと登山口が見えてくる。

水の補給

入口から少しすると水場がある。ジャンジャン湧き出てくる水を汲み準備が整ったところで本格的に登り開始である!

杉林を進む

明るい杉林を進む。足跡は全くないのでここ数日訪れて人はいないようだ。

急な登り

登山口から約450mほどで急な登りに入る。木の根が階段状に張りだしている。

木のトンネル

登り終えると平坦な道が続く。杉林から自然林へと移り木漏れ日が良い感じだ。

暮雨(くらさめ)の滝

ここから道を逸れて少し下れば滝があるようだが帰りに見ることにして先を急ぐ。

平治岳が見えてきた

滝を過ぎて少しすると東側に目的地平治岳が見てきた。地図によるともうすぐ分かれ道だ。

鳴子川

遠くに聞こえていた川のせせらぎがいつの間にかすぐ近くに見えてきた。綺麗に見えるがこの水は飲むことはできないそうだ。最上流部に法華院温泉があるからであろう。

大船林道合流

真っ直ぐ行くと坊ガヅルへと続く。平治岳に行くには真っ直ぐ行っても良いが、遠回りとなるのでこれを左へと進む。



8年位前に訪れたときはこんな立派な橋は架かっていなかったような気がするのであるが?

分岐点

橋を越えてからすぐ東へと入る道がある。これが平治岳への登り口である。入口に黄色のテープがあり案内板(裏表反対だが)もひっそりとあるので分かると思う。

並行して進む

南東へと進むが水平移動と言った感じで、傾斜はあまりない。道もハッキリしており歩きやすい。

笹林

とおもっていたら背丈ほどもある笹に道が覆われた。クモの巣が邪魔をし歩きにくい。これは面倒くさい。こんな地点がしばらく続きウンザリする。

合流

アセビのトンネルを抜けると坊ガヅルからの登りと合流する。

登り

道がいくつもあるが最盛期の名残であろうか?少しずつ高度を上げる。

広場着(大戸越)

ここは南に行けば大船山。東へ行くと黒岳・男池方面へと行くことが出きる。平治岳へは北の方向である。

平治岳

見上げると南峰が見える。他の山には見ることができない登りと下りにルートが分かれており案内板に従って登る。それほど最盛期は人が来ると言うことであろう。

岩場

登りで唯一のロープ場である。別にロープは無くても良いと思う。登りで難所は?と聞かれたらここであろうか。難なく登れるが・・・

ミヤマキリシマ

頂上付近から下を見るとミヤマキリシマがビッシリと生えている。これは花が付いていたら見事であろう。

南峰 (1600m)

山頂標識が無いがおそらくここが南峰頂上と思われる。

本峰

今まで見えなかった本峰が見えている。細い道にザックや水筒が引っかかり苦労しながら移動する。

平治岳 (1642.8m)

三角点と共に山頂標識があった。誰も居らず静かである。景色を楽しみながら昼食とする。

大船山

南側には米窪とその先には大船山山頂が見える。余裕があったら行ってみようと思ったが時間的にちょっとキビシイ。次の楽しみに残しておこう。

雨ヶ池

前に歩いたときより新たにもう一つ池が現れていた。かなりの雨が降ったからであろう。双眼鏡で見ると2名の登山者が確認できた。(本日見た唯一の登山者)

坊ガヅル

三俣山や中岳などの山々とその麓には法華院温泉が見える。硫黄山も元気に噴煙を上げている。

下山開始

案内板の「下り」に従い進むが大変に荒れている。道は滑り台のようで凹凸がない。幅も広いので気を抜いたら転倒間違いナシである!オマケにロープがほとんど張れていないので、ミヤマキリシマを掴んで下りるしかない。木が痛むよな・・・

激しく掘れている

坊ガヅルへの下りであるが浸食され酷くいたんでいる。下の方から石を持ってきて埋める運動をしているようだがまだまだである。この道も先ほどの下山道も平治岳の人気の所為であろう。何らかの対策をしないとさらに酷いことになるかも・・・

避難小屋

坊ガヅルへと下りてきた。この小屋には板の間まであり今日はここに泊まろうかと考えた。ビールは近くの法華院温泉に行けば売っているし、日帰りの予定で来ているが食料は十分あるし寝袋等の装備も十分あるし・・・ だが今夜から天気が崩れるという予報だったので残念だが山を下りることにする。

キャンプ地

下は草で覆われているので気持ちよさそうだ。トイレもあるし温泉も少し歩けばある。環境も申し分なく最高である。天気さえ崩れなければ泊まりたいのに・・・ (ここは無料である) 

炊事練

最近できたと思われるとても綺麗な炊事場である。水道からは勢い良く水が出るし火も炊ける。ここでは薪を集めるのが大変かもしれないが・・・



渡ったところを振り返って撮影。こちらも最近できたと思われる。本当にこの辺りは綺麗にしてある。下山するには、ここから北に進む。

法華院温泉

こんな山の中に立派な山小屋である。入浴料500円というが、間違いなく帰りに汗だくにあるのでパス。一度覗いてみたいとは思う。

大船林道へ

温泉から続く林道への道である。湿原を横に見ながら進む。

看板

砂利道の途中に立っていた。雨ヶ池との分岐付近である。「坊ガヅル賛歌」って有名らしいが知らないんだよな〜

ベンチで休憩

丁度良いところにベンチがあったのでここで休憩を取る。静かな湿原や山々を見ながらマッタリと過ごす。落ち着いてとても良い。

暮雨の滝

帰りに寄ってみた。小さな滝である。この辺で滝は珍しいと言うことだ。

積算距離:12.4km
積算時間:8時間31分(休憩含む)
標高差:約690


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