発動発電機を治す

− キャブのオーバーホール −


以前から欲しかった発発を中古で安く手に入れた。

前のオーナーはアイドリング不調ですぐに止まると言うことで手放したようだ。

 

この発発はHONDAのEX300で、重さは9kgと非常に軽く150と300Wの切り替えができる。

夜釣りのお供にちょうど良い感じである。

取りあえず、始動を試みた。

2ストなので混合油(50:1)を作り給油する。

スタータを引いてもエンジンは掛からない。

5回ほど頑張って諦めた。

やはりキャブレタだろう。

プラグも見たいが固着しており外れない。

19mmのプラグレンチは持ってないので後回しにしよう。

キャブのオーバーホールをしても動かない時はプラグを見ましょ

 

カバーを外すと、目の前にキャブレタが現れた。

エアホースを取り、燃料チューブを外すと簡単に外れた。





エアホースを取り左上から覗く

キャブレタを正面から

 

外観はさほど汚れていない。

むしろ奇麗なくらいだ。

内部がどの様になっているか楽しみだ。

フロート室を外すとドバーっとガソリンが溢れ出した。

すべてシナリオ通り(笑)なので軍手で吸収。

内部はとても奇麗で、錆びてゲバゲバになっているという予想を完全に裏切られた。

しかし、詰まるべき所?はしっかり詰まっている。

フロート室下部ドレンの部分だが見事に詰まっている。

メインジェットはタール分が付着しているものの、詰まりは無し。

上部のスロージェットは頑固に詰まっている。

燃料チューブからフロート室に出る部分が詰まっている。

大きめのコッヘルに分解したパーツを入れキャブクリーナーをガンガンかける。

写真ではパッキンやチューブが付いたままだが、キャブクリーナーに浸かると

劣化するので必ず取り外す。

しばらく漬け込み、エアー缶(埃を飛ばすときに使うヤツ)で貫通を確認する。

スロージェットは貫通の兆しがないので、危険な裏技を行うことにした。

荷札に付いている極細の針金でつつくのだ。

(このために荷札10枚セット30円を買ってきた。)

しかし、ジェットは非常に精密な部品である。

穴を広げ故障の原因になるので、本当はしてはいけない。

針金で穴の入り口を軽くつつきエア缶で詰まりを吹き飛ばす。

本当はエアコンプレッサが有ると良いのだが、贅沢は言っていられない。

針金とキャブクリとエア缶の多重攻撃により詰まりは解消された。

 


新品同様(かなりオーバー)になったキャブ

逆の順番で組み立ててゆく。

動きが渋い所があったのでグリスを塗っておく。

スイッチレバーの動きが非常に滑らかになった。

すべてを組み終えてスタータを引っぱってみる。

・・・動かない(汗)

 

2回3回と引くと、不意に力強い音をたてて動き出した。

アイドリングも安定しており絶好調。

不動の原因はキャブの詰まりのみだったようだ。

一度停止させ再起動を試みる。

一発で起動!

最後にテスターで電圧を計測。

約95Vで安定している。

ちょっと低いような気もするが問題ないだろう。

 

と言うわけで、3時間ほどで見事に蘇った。

外観はくたびれているが、内部はまだまだ絶好調である。

これからは夜釣りやキャンプでガンガン使ってやろうと思う。