まとめ


初めて北海道を旅し、私なりに感じたことをまとめてみる。

北海道を旅行する上で参考にしていただきたい。

● 交通 ●

・フェリー

  舞鶴−小樽
    新日本海フェリーの「らべんだぁ」に乗船。ジープと(4m未満)と二等寝台に
    変更で25,000円位。船内の設備も良くとても快適な船旅であった。自動
    販売機が通常価格で販売しているのは良心的。コンセントがあまりないの
    が唯一の不満点。

  室蘭−博多
    九越フェリー保有の「ニューれいんぼう らぶ」博多まで約50,000円。
    高い! すべて二等寝台の貨物船に毛が生えた程度の最悪の船。船内は
    とても狭く設備はとても酷い。自動販売機は50円ほど高いし、種類もあまり
    ない。しかも、いくつかは最初から売り切れ状態。直江津で4時間接岸し荷
    物の積み卸しがある。掃除業者が入るので、ベットルームから追い出され
    る。この船には二度と乗りたくない。

・車

  道路
     90式戦車が4台並んで走れるくらい広い。ついでに、ウンザリするほど直
     線の道が続く。交通量の多い国道は轍が酷くハンドルを取られる。センタ
     ーラインはあるが、車線を分けるラインが無いところが殆どで初めは混乱
     する。観光地以外は標識があまりなく、迷うことが多々ある。

  燃料価格
     高い。軽油85円、レギュラー95円位。日本海側はさらに1,2円高い。例
     外として、長万部の国道沿いはどの店も15円ほど安い店頭に価格を表
     示している「ホクレン」がお気に入り。シーズン中はライダーに旗のサービ
     スがある。(これは有名)地域別に4種類の旗がある。バイクに刺している
     のをよく見かける。

  運転マナー
    これは最悪。法定速度+30kmが平均的。速度追い越し禁止・信号無視も
    日常的。対向車が来ているのに追い越しをかけるバカも大勢いる。正面
    衝突寸前を何回も目撃した。交通死亡事故ワースト1というのは大いに
    納得。

● 装備 ●

・服装
   九州の真冬の服装。M65フィールドジャケットとECWCS(ゴアテックスパーカ)
   を併用。コマンドセーターを忘れたのが痛かった。10月下旬は日が沈むと
   この服装でも寒い。迷彩服で町中を歩くと、自衛隊と間違われるので止めた
   方がよい。(笑) 靴は履き慣れた物がよいと言われるが、履きすぎてソール
   のすり減った物は止めるベシ。滑って捻挫する事もある。(泣)

・食料
   MREレーションを2ケース(24食)持っていったが半分しか食べなかった。戦
   闘糧食も半分ほどしか口を開けなかった。米5kgは2ヶ月間でちょうど使い切
   った。味噌や醤油を現地で揃えたが、どれも半分ほど使用。ちょっと持って行
   き過ぎた。

・キャンプ用品
   テント
    mont-bellのムーンライトU型はとても快適。今まで経験したことのない強風
    や寒さにも耐えた。朝は前室で調理をし、暖をとった。このテントはとても気
    に入っている。

   コンロ
    MSRのドラゴンフライ。途中でガソリンが切れ軽油を使用。プレヒートが面倒
    くさかったり、ススに悩まされたが快調に動作。信頼できる確かな道具だ。

   ライト
     ヘッドライト2個、マグライト3個を持っていった。バッテリーを一番消費した
     のは、このライト達だ。特に、夜間は寒いので消費が早い。おまけに玉切
     れが4回もあり少々ウンザリした。今後は、超高輝度LEDを使ったライトを
     使用する予定。荷物になるのでランタンは持っていかなかった。

   調理器具
    飯盒を1個とコッヘルを2個のみを持っていった。鍋物をする際、飯盒は
    ちょうど良い大きさであった。100円ショップで小さなフライパンを衝動買い
    したが、結構役に立った。特に不自由を感じることはなかったが、もう少し
    大きな鍋があっても良い

   シュラフ
    荷物を減らすために、ダウン製の大型タイプを持っていかなかったのは
    大失敗であった。10月後半は気温が5度を下回る事があり、とても寒かっ
    た。3シーズン用と夏用を組み合わせても寒く眠れないことがあった。

● 食 ●

・シンギスカン
   北海道の代表的なメニューである。一歳未満の羊肉(ラム)を独特の形状の
   鍋で焼いて食べるのだ。タレに漬け込んである物を焼くのと、焼いた後にタレ
   に付ける方法がある。激しく美味いが、羊臭くなるので少々問題あり。(笑)
   鍋は100円くらいで立派な物が売っている。タレは「ベル食品のタレ」が一
   番? 漬け込んであるタイプは「松尾ジンギスカン」が美味い!

・ソフト&アイスクリーム
   あちこちに思考を凝らした美味しい物がある。お気に入りは、ハピネスデーリ
   ーのジャガイモジェラート。池田町のワイン城のブランデーソフト、ナイタイ高
   原のソフトクリーム。道の駅厚沢部のソフトがどれも甲乙付けがたい。

・じゃがいもだんご
   屈斜路湖畔のお土産店「宮崎商店」にて販売。大きな団子が2個刺さってお
   り、1串200円と言う良心的な値段。注文を受けて揚げてくれるのでアツアツ
   を食べられる。醤油ベースのタレが香ばしい団子とマッチして激ウマ!
   これは絶対食べるベシ!

・魚介類
   ホタテ、カキ、イカ、サケ、サンマなど九州では考えられないほど安く美味い。
   特にサンマの旨さには驚いた。トロ秋刀魚というのが良くわかった。

・酒類
  北海道の地酒と言えば「男山」であろう。うまかったぞ! 他にも道内各地に
  は様々な地ビールや地ワイン?がある。(今回は全く口にする機会がなかっ
  たが・・・)

・ソフトドリンク
   北海道と言えば、ガラナであろう。全国的には殆ど消滅したが、ここではコン
   ビニや自販機で普通に売られている。種類もいくつかあり、飲み比べるのも
   面白い。他には、森の雫という瓶入りの飲み物をたまに見かける。これはシ
   ラカバの樹液100%ドリンクである。味は非常に薄いココナッツミルクの様で半
   分ほど飲むと飽きてくる。(爆)

●キャンプ場 ●

・お気に入り(また行くぜ!)
  
道南
   
真駒内ダム公園・・・無料のオートキャンプ場。塵一つなく綺麗で居心地がよい。
                電気も無料で使えるが、入り組んだ所にあるために人気がない。
    湯ノ沢水辺公園・・・無料のオートキャンプ場。毎日掃除されており綺麗。設備がとても
                綺麗で無料とは思えない。キツネが靴を持っていくそうなので注意
    賀老高原キャンプ場・・・すでに閉鎖されていたが、素晴らしいロケーションにある。無料
  
道央
    羊蹄山自然公園真狩野営場・・・サイトの後ろは羊蹄山がそびえており素晴らしい眺め。
                       料金は400円だが、車横付けのオートキャンプが出来る。
    百人浜オートキャンプ場・・・のんびりとした時間が流れる。シャワーやランドリーがある。
                    フリーサイトは300円でこの設備なら満足。
  
道東
   
国設ぬかびらキャンプ場・・・白樺に囲まれた落ち着いたサイト。エゾリスがいる。250円
    オンネトー国設野営場・・・オンネトー湖畔にある。自然のままの林間サイトはポイントが高い

                
料金も250円と良心的。朝日に光る湖面が美しい。
    塘路元村キャンプ場・・・350円だが、サイト内にクルミの木がワンサとある。湿原探索の基地に
                  最高! カヌー基地でもあるので楽しみはたくさんある。
   
虹別オートキャンプ場・・・道内で一番良かった所。350円だが、その施設には驚かされる。
                   ヨーロッパのキャンプ場に居るような気になる。
                   サイトは手入れされているが適度に自然が残っている。
                   場内にはダムがありニジマスが釣れる。
                   とにかく素晴らしい!
    和琴半島湖畔キャンプ場・・・屈斜路湖の畔にあり最高のロケーション。
                     何もせずにボーっとするのに最高
    国設知床野営場・・・320円でオートキャンプも可能。木がいい感じで茂っている。エゾシカが
                ウロチョロしている。近くの温泉の割引券をくれるのもポイント高い。
   
羅臼町立林間広場キャンプ場・・・非常に静かな無料のキャンプ場。長期滞在者もいるが
                        居心地は最高。眺めも良くとにかくお気に入り。夜中の鹿達
                        には注意。
    根室市キャンプ場・・・市営のキャンプ場だが無料である。サイトは非常に整備されており管理
                 人さんが24時間常駐という至れり尽くせりの所。風が強いのが玉に傷
  
道北
    白滝高原キャンプ場・・・テント持ち込み無料。五右衛門風呂があり利用も薪も無料。天国だ。
    

・最悪(二度と行くか!)
  道南
    大船上ノ湯公園・・・無料なのだがトイレの横に張るように言われたり、川を挟んだ家に住む
                 オヤジやいろんな人が来てウザイ。特にオヤジは最悪。
                 下の湯温泉はお気に入り。
   
道央
     追分町鹿公園キャンプ場・・・夜中に周りをうろつく奴らがいる。トイレを使いに来るようだが
                      激しく迷惑。とても眠れない。これで200円は高い。
     徳舜瞥山麓キャンプ場・・・案内板もないし荒れ放題。工事用のプレハブが立ち並ぶ。無料
     様似ダムキャンプ場・・・下流は水が出ないし上流は荒れている。足を捻挫したのでここ嫌い
  道東
     シラルトロ湖キャンプ場・・・全く手入れされていない。駐車場からサイトまで結構ある。
                     350円は高い。こんなに酷いところは初めて。
     まきばの家キャンプ場・・・何ともやる気のない所。トイレはその辺の公園の物の方が立派。
                    ワイン祭りの時に歩いて帰れるという以外利点はない。500円
     津別21世紀の森キャンプ場・・・サッカーのグラウンド。人をバカにするにも程がある。
    

● アウトドア ●

・釣り
  フライフィッシング
    川釣りは皆がこれ。餌やルアーを使う人は見かけない。川の作りが九州と
    は違うので一般的と思われる。格好いい(笑)
  鮭釣り
    
川に遡上した鮭は禁漁なので河口で狙う。ルアーや餌を付け投げる。一人
    で10〜20本の竿を並べて居る姿も見かける。テントを設営し気合いを入
    れている人がいっぱい。町の男達がみんな居るみたい。とにかく大勢の人
    が釣っている。筋子(イクラ)だけ抜いて魚は捨てているのを見かけるが
    同じ釣り人として心が痛む。

・カヌー
   
どこの湖や川でも多くの人が楽しんでいる。とても気持ちよさそうであ
   る。車の屋根に乗せ運んでいるのよく見かける。

・気球
   
何度か見かけた。観光客相手の遊覧飛行(と言っても少し浮き上がる
    だけ)だが・・・  気持ちよさそうである。

● 野生動物 ●

・ヒグマ
  
町中でも出没するようだ。良く注意を促す看板と出没地点を書いた張り紙
  を見かける。幸いにも今回は会うことはなかったが、山の中に入るときは
  鈴は絶対必要。護身用に日頃から持ち歩いている催涙スプレーを2缶持
  っていった。(爆)

・エゾジカ
  
一番見かけたのがこいつら。どこにでも居る。夜中に枕元を歩くのと、鳴
  き声さえなければ可愛い奴ら。

・キタキツネ
  
あまり見るとこがなかった。人や車をおそれるような仕草はない。観光客
  が餌をあげるためと思われる。悲しいことだ。

・リス
 
 エゾリスとエゾシマリスが居る。両方とも可愛い。注意してると結構あちこ
  ちで見かける。

・タンチョウヅル
  
独特の鳴き声で起こされることもしばしば・・・ 頭が赤いのは血液が透け
  て見えているのだという。つまり、奴らはハゲだ。(笑)

・サケ
  河口にある橋から下を覗くとウジャウジャ居る。他では見ることの出来ない
  素晴らしいショーだ。大群で遡上する様はその迫力に圧倒される。

● 気候 ●

・気温
  
九州では考えられないほど寒い。9月上旬、九州では窓を開けTシャツだけで
  良かったが北海道に着くと、あまりの寒さに上着を着て暖房を入れた。10月下
  旬では九州の真冬と同じであった。最高が10度、最低は1度を切る日もあっ
  た。辛かった・・・

● 店 ●

・コンビニエンスストア
  
セブンイレブン・ファミリーマート・ローソンは見かけるが、一番ポピュラーなの
  はセイコーマートであろう。コンビニ+スーパーと言った感じの店舗だ。ポイント
  カードを持っていると何かと有利かも?

・食料品店
   どんな田舎の町にもA-コープがある。地元の人が買うところなので安い。
   弁当屋はあまり見なかったと思う。ファミリーレストランは殆ど見なかった。
   食堂ならある。マクドナルドなどのファーストフード店は大きな町でもなかなか
   無い。

・ホームセンター
  入ったことはないが、ホーマックと言うのがメジャーなようだ。多くの町で見るこ
  とが出来た。店は結構大型なところが多い。内容は不明。

● 通信環境 ●

・携帯電話
  
市街地だと殆どの場所でつながるが、一歩郊外に出ると圏外となる。ドコモと
   言えども一部しかカバーしていないようだ。連絡が出来ずにロシアへの亡命
   説や熊の餌説などの噂が流れた。(笑) 
圏内にいるうちに無事を知らせましょう

・PHS
  
使い物にならない。大きな町でも圏外という事が日常茶飯事であった。PHSを
   使ってインターネットへの接続は注意した方がよい。

・公衆電話
  
グレ電(ISDN公衆電話)は日本海側で殆ど見かけることはなかった。道北と田
   舎以外は駅前などに辛うじてある。しかし、あまり期待しない方がよい。

● その他 ●

・情報
  
北海方の総合情報については、ほっかいどガイドが鬼のように詳しい。そこら
  辺のガイド本なんか相手にならない。TXTのみのシンプルな作りであるが数MB
  ものサイズである。キャンプ場の情報については
北海道キャンピングガイド
  充実している。実際に現地で取材しており写真入りで詳しい。2001年度版では
  377カ所のキャンプ場が紹介されている。

・エキノコックス病
  
北海道の風土病とも言えるのがこれ。寄生虫である。もともとはキタキツネと
  ネズミの間でのサイクルだが、卵が口にはいると人間にも感染する。体内に
  入ると腸で孵化し肝臓に寄生する。最終的には肝機能障害を起こし命に関わ
  る。注意すれば防げるので気を付ける必要がある。(キタキツネを餌付けしな
  い&触らない・生水は飲まない・食事前は良く手を洗うなど)症状が出るまで数
  年から数十年かかるのでやっかいな病気である。